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障害児の問題行動は愛を求めるメッセージ

公共の場で癇癪を起す、お友達を叩く、自分を傷つける、脱走する・・・。
これらは親からすればとても困った問題です。
しかしこの問題行動には障害児の大切なメッセージが込められています。そこを理解できると問題行動に対する見方も変えられるかもしれません。

問題行動に込められた思い その①

障害児のなかには、言葉で伝えることを苦手とするお子さんもいます。
だから
「お菓子が食べたい」
「ゲームをしたい」
「勉強が難しいからしたくない」
という思いを伝えるために、勝手に行動する、お友達を攻撃する、教室から逃げだすなどの手段をとっている場合があります。

暴言や暴力、脱走することは周囲の人を困らせることで良いことではありません。
しかし、障害児の中にはその障害が原因で相手の立場に立って考えること、相手の気持ちを察することが苦手なお子さんもいて、

「僕がお友達を叩いたら痛いだろうな」
「私が逃げたらみんなが困るだろうな」

と想像することが難しいこともあります。

つまり子どもたちは勝手にお菓子を取ること、お友達をたたくこと、脱走することが悪いことだとわからないまま行動している可能性が高いということです
そしてそれらの行動をとることで自分の要求が実現する経験を積めば、それは繰り返されてしまうのです。

ですから、問題行動が要求を実現するためにしているのならば、乱暴な言動ではない実現の仕方を教えていかなければなりません

問題行動に込められた思い その②

しかし、障害児の中には問題行動が悪いこと、と理解していながら行っている場合もあります。

この場合の問題行動の目的は、「ぼくを、私を愛してほしい」ということです。

本来愛してもらうということは、何かができる、何かが優れているという条件付きでするものではありません。
愛するといううことは、得意なこと、苦手なこと、できること、できないこと全部含め、”いまここ”に存在している目の前の子どもをありのままに認めることをいいます。

しかし、その愛されたいという気持ちが満たされなければ、問題行動はエスカレートしていきます。

問題行動の初めの段階は、褒められたいという思いで良い行動をとるように頑張ります。
しかし、それに気づいてもらえなかったとき今度は叱られえるような悪いことをして存在を認めてもらおうとします。例えば、いたずらをする、ルールや規則を破るなどの姿がそうです。
しかしそれでも「私は愛されていないんだ」と思った時、反抗や従わないことで力を示すようになります。
ここでいう力とは、親に「勉強しなさい」など指示がでたときに、それを無視したり暴力や暴言を吐くことを言います。つまり、障害児は親や先生よりも権力があるということを訴えるようになるのです。

問題行動は、大人が障害児の行動を制限しすぎていることが原因の一つです。
褒める・叱るは一見正しい躾と思われるかもしれませんが、実は子どもの行動をコントロールしています。そして、褒める・叱るばかりで接していると障害児は自分が愛されているという実感が持てなくなるのです。

「思いやりのある子に育ってほしい」
「出来ることが一つでも多く増えてほしい」
という気持ちはとても大切です。しかし、その思いが強すぎると子どもを苦しめることになってしまいます。

障害児の問題行動に直面した時、一度親の気持ちは脇に置き、子どもの自由を奪いすぎていないか、目の前にいる我が子の真の気持ちは何かを考えてあげてください。

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