『てんかん』とは?
今回のコラムは「てんかん」についてです。
皆さんはてんかんという言葉を聞いたことがありますか?
てんかんは珍しい病気ではありません。(100人に1人くらいといわれています。)
「てんかんは”てんかん発作”を繰り返す脳の病気です」脳は様々な情報を取り入れ、状況判断し、運動の命令を下す役割をしています。
普段は、脳の必要な部分にだけスイッチが入り、行動や動作の元になる情報を伝えています。しかし、何らかのきっかけで起こる神経細胞の過剰な興奮が必要な情報伝達を妨げたりする時に発作の色々な症状が現れます。
これをてんかん発作といいます。
てんかん発作には様々なタイプがあります。多くの発作は一回あたりの時間が短く数秒から数分で治ります。発作が起きた時どうすればいいのでしょうか?
発作の対処について紹介します。
介助には3つのポイントがあります。
(1) 落ち着く
介助者が発作に驚いて慌ててしまうといけません。落ち着いて状況をよく観察し、体を横向けに寝かせて気道を確保しましょう。
(2)危険があれば取り除く
発作は無理に押さえつけようとしても止まりません。発作時に意識があり、歩き回ろうとしたり、立ち上がろうとしたりする時もあります。
急に力が抜けて、頭をぶつけるなど、怪我にも繋がるので、「ゆっくりしようね、少し体を横にして休もうね」と声かけをし、安静にするようにしましょう。
(3)見守る
脳のどの部分から発作の反応が出るかによって、目の焦点が左側に寄っていたり、右側によっていたり、体の硬直度合いが違ったりします。どの時間発作があるのか状況をメモするか、スマートフォンで撮影しておけば、診断の手助けにもなります。
以上3つの点に注意しながらも発作が治らなかったり、長時間発作が続いたり、治ったと思ったのに意識が回復しないうちに何度も発作が起こる、チアノーゼが出るなどの時はすぐに救急車を呼びましょう。
以上の点をふまえて、てんかん発作は日常生活において突然起こるので、日頃から主治医と確認し、すぐに効果のある座薬等をどのタイミングで、入れるのかを話し合っておきましょう。
座薬は体重によって、量も変わってきます。
転倒による怪我防止の為に保護帽やサポーターなど使用するのも怪我防止の為になります。
気圧の関係や、季節の変わり目、成長期等、発作の症状や頻度が増える時期もありますが、脳波や血液検査での血中濃度を定期的に行い上手に付き合っていきましょう。