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場面緘黙症について

みなさんは場面緘黙 (ばめんかんもく)という言葉を聞いたことがありますか?
場面緘黙とは家族や親しい友達の前では話すことができるのに、学校や職場など社会的場面ではうまく話せなくなる状態のことです。

「人見知り」「内向的な性格」とは違い、不安症 (不安障害)と言う精神疾患の一種であり、発達障害と併存する可能性も高く専門的な支援を必要とします 。
場面緘黙が発生しやすい時期は、 2歳~ 5歳ごろ (低年齢)と言われています が、こちらはあくまで傾向なので小学校や中学校に入学してから発症するケースもあります。
環境の変化により不安感が強まる時 やショックな出来事がきっかけとなることもあります。

場面緘黙の発症要因として、不安になりやすい気質・脳が受けた刺激に過敏に反応する気質が関係していると言われています。
私には4~8歳まで自宅以外では一切声を聞いたことがない場面緘黙の幼馴染がいました。
自宅に遊びに行くとおしゃべりしてくれるのに、自宅から外に出ると家族が一緒にいたとしても声を出せなくなるのです。

今思い返すと幼稚園に入学するまでは自宅外でもおしゃべりが出来ていたので、幼稚園入学がターニングポイントだったのかもしれません。
気心の知れた友達が近くにいたほうが良いだろうと言う配慮で小学校はずっと私と同じクラスでしたが、声を出せないことを気にしていつも不安そうな表情をしていました 。

場面緘黙が治ったきっかけは信頼できるA先生と出会えた事でした。
急かさずゆっくりと筆談に付き合ってくれて、自分の気持ちを引き出してくれるA先生。

そして何よりも大好きなお母さんや幼馴染が信頼を寄せている姿を見て、この A先生がいる学校という場所は安心出来る所だと思えたのだそうです。
とは言ってもいきなり誰とでもおしゃべりが出来るようになったわけではなく、私や A先生を相手に囁き声からスタートし徐々にボリュームアップ、他の先生や友達としゃべれるようになるまでに2年かかりました。

中学・高校と進学し、三者懇談の様な慣れない環境になると急に言葉が出なくなり「また場面緘黙が始まるのでは?」と不安な辛い思いをすることもあったようですが、無事に大人になり社会に出ることも出来ました。
場面緘黙症は精神疾患なので適切な治療や投薬 を受けることも大切ですが、安心できる環境 (人間関係・生活環境 ・居場所作り など)を整える支援を行うことがなによりも大切なのではと思います。スモールステップで良いのです。

出来ることを少しずつ増やし自信をつけ てもらうことも大切ですね 。

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