発達障害児の反抗・暴力・非行・ひきこもり・・。それは二次障害かもしれません
発達障害を抱えているお子さんのなかで、お子さん自身やお友達に攻撃したり、親御さんや通い先の先生に反抗的もしくは暴力的な態度をとったり、学校に行きたがらなかったりしていませんか?ひきこもりや非行に走ってしまっているお子さんはいませんか?
これらの言動は発達障害が原因ではなく”二次障害”が原因かもしれません。。
二次障害とは
二次障害とは、発達障害特有のこだわり行動や人との関わりの苦手さなど症状ではありません。
障害への理解が得られない、適切なサポートが受けられないことから反抗的な態度・攻撃的態度・非行・ひきこもり・うつ状態などの心身的症状が表れ、生活に困難をきたすことをいいます。
二次障害の原因とは
二次障害がおこる原因は、親御さんや周囲の人の理解が得られず適切なサポートが受けられなかったことにあります。
特に発達障害は一見健常のお子さんと変わらないように見えることもあり、突発的な行動や思うように進まない学習が、お子さんの努力不足にあると思い厳しく接してしまうことがあります。
お子さん自身もはじめのうちはその期待に応えようと一生懸命努力します。
しかし、上手くいかず叱られ続けることで反抗的・攻撃的態度やひきこもり、非行、うつ状態などの心身状態が表れます。
二次障害を起こさないために
二次障害を起こさないために大切なことは、お子さんが抱えている障害を正しく理解し、お子さんに適したサポートを受けられるようにすることです。
我が子が抱える障害とはどんな障害なのか?
我が子のできること、できないことはなにか?
できることを増やすために必要なサポートは何か?
どんな関わり方が我が子に適しているのか?
これらを客観的に捉えることが大切です。しかし親御さんだけでは難しいことでもあります。早い段階で障害を発見し一人で悩まず専門機関に相談しましょう。
また、周囲の人と比べないことも大切です。
「この子はあの子と比べて〇〇ができない」
「これぐらいできて当たり前なのに・・・」
「なんでこんなこともできないの?」
などの評価は、お子さんの自己肯定感を低め二次障害を起こす原因になります。
小さいことでもできたことやったことを認め、できなかったことや失敗したことを叱責しないことが、お子さんにもポジティブな意識を与ることになります。
発達障害はどんなに療育を受けても、改善することはあっても完治することはありません。しかし二次障害は周囲の人々の理解や関わり方で防げます。
子どもたちにとって障害は一生付き合っていかなければならないものです。その障害をコンプレックスではなく個性の一つとして前向きに捉え生きていけるよう、早期に気付き適切なサポートが受けられるようにしてあげてください。