脳性麻痺の娘と共に~幼児期編~
今回は脳性麻痺の娘を育てていく中で感じた事、思った事をお話したいと思います。
〜後ろ向きだった頃〜
正常分娩で生まれ、一ヶ月健診でも異常のなかった娘。三ヶ月健診で首の座りが遅く、目の追視が少し不十分と言われ、一ヶ月毎に発達検査を受けました。3才上の姉もいたので、どう考えても発達の差があり、何かあるだろうと思っていましたが、やっぱり障害があるのだとわかった時、「やっと診断名がつき安心した」という気持ちより、
「どう育てていけばいいのだろう」という不安のほうが大きくなりました。
比べても仕方ないのに、比べてしまう自分がいて、子ども達にとって楽しいはずの公園が苦痛になり、あまり外に出掛けなくなりました。
〜前向きになれたきっかけ〜
ある時、雑誌で脳性麻痺の男の子がボランティアさんと共に機能訓練を行なっている記事を読みました。娘の為に何か出来ないかと考えていた時だったので、家族とも相談し、上記の男の子と同じ訓練を始める事にしました。
毎日交代でボランティアさんが「一緒に頑張ろうね、○○ちゃんの笑顔に癒されます」と言ってくださり、娘を受け入れてくれる、応援してくれる方が沢山いると私自身が一番痛感し、自然と前向きになる事が出来ました。
人は一人では生きていけません。障害という言葉は正直良いイメージではありません。買い物や戸外に出て車椅子を押して歩いているだけで、ジロジロ見てくる人や、時にはわざわざ戻ってきて見にくる方もいます。もちろん戸を開けてくれる方や、「お手伝いする事はありませんか?」と声をかけてくださる方もいますが、まだまだ偏見や差別が多い社会です。
〜娘を育てていて思う事〜
自分の子どもに障害があるとわかり、思い悩む方、原因がわかり診断名がつき子育ての糸口が見つかり安心される方色んな方がおられると思います。
診断名は同じでも一人一人個性があり、成長過程において、悩みはつきません。
親も人間です。子育てする中で家事もし、仕事もし、兄弟児も気にかけいっぱい、いっぱいになる事もあります。でも、子どもが育っていく中で祖父母、保育園、幼稚園、学校の先生、友達、地域の方…子どもが触れ合う全ての方が色んな影響を与えてくれます。
今はショートステイや、日中一時、生活介護、放課後等デイサービス等色んな事業所があります。
子どもの事を一番よく知っているのは親ですが、昔の私の様に子どもと共に家に引きこもらず、外に出て子どもを預けられる時は預け、一人の時間を楽しむことや、兄弟児とゆっくり過ごす事で親もリフレッシュしながら楽しく子育てする事が1番大切だと感じています。