箸の練習は何歳から?
箸の練習はいったい何歳から取り組むのが良いのでしょうか?
箸を持つためには指の発達や手首の力がカギとなり、身体の発達に個人差があるように指の発達にも個人差があります。
そのため、“◯歳になったから箸が持てる”ということはなく、2歳でも持てる子はいるし5歳でも持てない子がいるのです。
年齢はあまり目安にならないということを知っておきましょう。
指の発達を知るためには?
①親指・人差し指・中指の3本がしっかりしていること
洗濯ばさみや少し固めの竿ばさみがしっかりと楽に開閉できるかどうか、挟んだり外したりができるかどうかさせてみます。
指の力が弱いと挟めなかったり、引っ張って外したりします。
②親指・人差し指・中指が分化して動くこと
箸を正しく持つためには、薬指と小指を曲げた状態で他の3本指をのばせることが必要です。
まず、チョキがしっかりできてグーとチョキを素早く交互に出来るか試します。それができたらチョキの状態から親指を伸ばしてみます。
①・②のことができれば箸の練習を開始することが可能です。
手の準備
できない場合には箸の練習をさせてもうまく出来ないことや、時間がかかって嫌になってしまうことがあるので、そうならないように先ずは手の準備をしましょう。
手を使うことは指の発達につながるだけでなく、人格の形成にもつながるといわれています。
そのため、幼いときから手をたくさん使う遊びを提供することが大切です。
「引っ張る・つまむ・入れる」といった動作は1歳の子どもでもできることはたくさんあります。
3本指を使うものであればどのようなものでも構いませんが、箸を持つことに直接つながるのは、トングやピンセットでモノを移すことや洗濯ばさみや竿ばさみを使うことです。
つまみのあるパズルや豆のような小さいものをつまんで落とす、といったことも効果的です。
手の準備ができていないのに箸を持たせるとどうなるの?
大人の“お箸を使わせないと”という焦る気持ちや、お子様の“お箸を持ちたい”という気持ちなど、いろいろな思いがあると想います。
ですが、気持ちばかりが先走り箸を持たせてしまうと、変な癖がついて修正が大変になりなかなかできずに食事自体が嫌になってしまうこともあります。
また、しつけ箸やトレーニング箸を持たせると、確かに早く簡単に持つことができるため、子どもにとっては楽です。
しかしそこから普通の箸を持たせてみると全く持てない子がほとんどです。
それはしつけ箸やトレーニング箸と普通の箸では、指の力の入れ方が全く違うため、普通の箸を動かすことがかえって難しくなってしまうのです。
年齢が小さければ小さい程、一度に2つのことをするのは難しいものです。
食べたいのに箸を上手く使えず食べられない、ということはとても大きなストレスになってしまいます。
遊びの中で鍛える
まずは箸を“箸(モノをつまむもの)”として使わせるのではなく、遊びの中で使ってみましょう。
親子で1本ずつ箸を持って「1.2.3.4…」と数えながら上下に動かす練習をすると手首の力をつけることができます。
手首がしっかりすることで更に箸が持ちやすくなるので毎日するのがオススメです。
手首をしっかり使えるようになると、振り幅も大きく箸を上下に動かすことができるようになってきます。
その時初めて箸を2本持たせて『つまむ』という動作に移行していきます。それも先ずは食事とは別の遊びの時間に繰り返ししてみましょう。
早い時期から無理してやらせるのではなく手の準備が整う時期を待ち、お子様の自然な発達に合った援助をしながら段階を踏んで親子で楽しく取り組んでみましょう。