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放ナビコラム

自閉症の特徴 3

想像力の障害

前回までは社会性の障害とコミュニケーションの障害の特徴についてお話ししました。

今回は、想像力の障害について説明していきます。

③想像力の障害

見通しを立てて行動することの苦手さは想像力の障害が原因です。

私たちは何かをするとき、ある程度先の見通しを立てて取り組みます。

例えば、主婦にとって朝は忙しいと思いますが、洗濯物を回している間にご飯の支度をして、ご飯ができたら子どもを起こし、身支度を整えてさせて学校へ送ろう、と予定を頭の中でイメージしますよね。

しかし、想像の障害は実際に目で見えないものを頭の中でイメージすることが難しいのです。

保育園や幼稚園、小学校に通っているお子さんの中には、通常の保育や授業は何事もなく参加できるのに、朝礼や運動会、生活発表会などの特別なイベントがあるとパニックを起こす、不安を感じる、というお子さんが多いのはそのイベントで何をするか想像できないことから起こります。

初めていく場所、初めて行うことで混乱してしまうのも同じことが言えますし、家へ帰る道順、ご飯を食べる時の家族の座る位置や物の配置等への強いこだわりも想像力の弱さが関係しています。

想像力の障害は社会性の障害と関連しています。社会性の障害でお友達と遊べないことを取り上げましたが、それは頭の中でイメージできない、もしくは見通しが持てないことにも原因があるのです。

見立て遊びは、手に持っている葉っぱを頭の中でお金に見立てたり泥団子をおにぎりに見立てますし、ごっこ遊びは頭の中で普段親御さんがしていることを想像し再現しています。

ルールのある遊びも見通す力が必要です。

例えばかくれんぼでさえも・・・

①じゃんけんをする

②勝った人は鬼に見つからないように身体を隠す

③負けた人は10数え、お友達を探す

④1番初めに見つかった人が鬼を交代する

という順番がありますよね。

そして一つ一つの項目も、じゃんけんのルールを理解していること、どこに隠れたら相手にみつからないかという想像力が必要となるのです。

一見簡単そうに見える遊びでも、自閉症を抱えるお子さんにとってはハードルが高いのです。

自閉症のお子さんと関わっていると、なぜ当たり前のことができないのだろう、なぜ他の人がしないようなことをするのだろう、と思うこともあるかもしれません。

しかしそれらの行動には必ず理由があります。

また、周囲の大人の今までの関わり方や指導の仕方を変えることで、出来なかったことができるようになることもあります。

自閉症の特徴をしっかり理解し彼らに合った関わり方を探すことが大切です。

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