SSTってどんなこと??
SSTとは、Social Skills Training(ソーシャルスキルトレーニング)の略で、
日本語では「社会生活技能訓練」や「生活技能訓練」などと表現されています。
また、小児の分野では、「社会的スキル訓練」
教育の分野では、「スキル教育」ともよばれます。
簡単にいうと「人が社会で人と関わりながら生きていくために必要なスキルを取得するための訓練」で、
ロバート・ポール・リバーマンというカリフォルニア大学ロサンゼルス校の医学部精神科教授が考案した心理社会的療法です。
ソーシャルスキルは、一般的には成長していく過程で人との出会いや経験から無意識に身についていくものとされています。
例えばルールを守ることや順番をまもること、挨拶をすること、お願いごとをすること、断ることなどもソーシャルスキルということになります。
どんなことでも、自分が困った時どのように解決するかを考え行動することはソーシャルスキルといえます。
しかしながら、ソーシャルスキルを様々な理由から無意識に身に着けることが難しい場合があります。
そのような場合にSST(ソーシャルスキルトレーニング)を行うことで、困りごとの解決方法を身につけて生きづらさを軽減させることができます。
そして、自分らしく活きいきと生きることができるように導くことができます。
SST(ソーシャルスキルトレーニング)は、小さな子どもから社会人の大人までを対象に様々な方法で行うことができます。
今回は児童発達支援や放課後等デイサービスのSST(ソーシャルスキルトレーニング)の一例をご紹介します。
あそびやゲーム
・ゲームの中で楽しみながらルールを理解して共有することができるようになる
・仲間との関わり(敵、味方などの理解)コミュニケーション能力の向上
・勝敗など結果が出たときの気持ち持ち方の練習ができる
ロールプレイ
・場面設定を行い、このような場合はどうするかなどを人が演じたり代わりの人形などで表現することで場面の把握ができ、適切な振る舞いを習得することができる
・自分が表現をすることで言葉の発声、言葉の使い方、伝え方を習得することができる
・相手の気持ちを考える、他の人の意見を聞くことができ、様々な意見があることを知り知識として習得できる
ディスカッション
・どのような意見や方法があるかの把握、理解することができる
・自分の意見を発信する練習ができる
・相手の意見や気持ちを想像し相手の気持ちを聞くことができる
・言葉と言葉のキャッチボールの練習になる
各種教材
・絵などをみて状況の把握する力を育む
・想像する力の向上
・自分のペースで取り組むことができる
・ものによって他者と一緒に考えることができ同じ意見、違う意見があると気づき様々な考え方を知ることができる
小規模の集団での活動
・保育園や幼稚園、学校などの活動よりも小規模の集団で支援の目がある中でコミュニケーションをとり協力して何かをやりとげる
・同じことを目標にすることで気持ちの共有ができる
・コミュニケーションをとりながら相談、役割分担を行う
・助け合いながら活動をする
社会での実践 (公共の場へのおでかけ 地域行事への参加など)
・実際に社会にでて体験することで社会のルールを理解し適切なふるまいを行う練習ができる
・知識の習得、コミュニケ―ション能力の向上
・興味関心の拡大
上記のようなことが学ぶことができます。
一例ですので事業所によってSST(ソーシャルスキルトレーニング)は様々で児童の学びも様々です。
児童発達支援や放課後等デイサービスを利用し、SST(ソーシャルスキルトレーニング)を行う中で、自分思っていることを相手に伝え、相手の気持ちを想像していくことで他の人との関係を良好に維持できる場合があります。
また、困りごとを自分で解決する方法を見つけることができ場合には、大きな自信となり、後々の成長や自立につながっていきます。
状況をしっかりと読むことができ冷静な判断ができるように
自分の気持ちや考えをしっかりと伝えることができるように
相手の気持ちが想像できコミュニケーションをうまくとれるように
自己肯定感をもち活き活きと生活できるように
SST(ソーシャルスキルトレーニング)は、社会に適応する「考え方」や「行動」を学び訓練を積み重ねていくことで、人生を歩んでいく中での困難を自分で切り開き乗り越えていける力になります。