問題行動について考えよう
今回は問題行動について考えていきます。
問題行動について考えるにあたり、筆者は皆さんに二つの視点から理解していただきたいと思っています。
一つ目の視点は、問題行動としてとらえている親の視点。二つ目は問題行動をする子どもの視点です。
親からみた問題行動
問題行動と言えば、相手に暴言を吐く、攻撃をする、家や教室から脱走する、自分を傷つける、独り言や奇声をあげる等、その場にそぐわない行動のことを指しています。
これらの問題行動に対し皆さんはどう対応しているでしょうか?
初めは諭すように話すかもしれません。それでも聞かなければ、叱りつけたり、罰を与えたりしているかもしれません。
しかし、どんなに厳しくしても問題行動が減らないがゆえに手を焼いているのではないでしょうか。
親御さんが問題行動を減らしてあげたいと思うのは、私たちは家庭から幼稚園や保育園、小中学校、大学、そして就職と所属する場所が広がっていきます。
そしてこの組織の中で自分に課された責任を果たしていかなければなりません。
しかし、先述した行動はその社会の中で生きていくには難しさが生じてしまうからではないでしょうか。
子どもたちはいつか親から自立していかなければなりません。
そのために問題行動を減らしてあげたい、社会に適応できるスキルを教えてきたいというのが親の気持ちだと思います。
問題行動への認識を変えよう
ではなぜ問題行動が一向に改善に向かわないのか。
それは問題行動に対する認識と対応が間違っているからです。
「お友達を叩いて困るな」「授業をちゃんと受けないとダメな子になる」という考え方は実は親の主観的な考え方だということを忘れてはいけません。
主観とは客観的事実に対してどう解釈するかということです。客観的事実は変えること、動かすことができません。
例えば、お友達を叩いた、ということは過去に戻らない限り変えることはできないので客観的な事実です。
これに対し「困ったな」「悪い子だな」「元気があるな」等の感じ方、考え方が主観です。
この主観は、視点を変えたり視野を広げることで変えることができます。
今までの考え方でで問題行動を行うお子さんと接していても変わらないのであれば、それに対する考え方を変えなければなりません。
問題行動を起こすお子さんの視点を知ること、叱る、罰を与える以外の関わり方を知ることで少しずつお子さんの行動を変えていくことができます。
次回は、問題行動をお子さんの視点から考えていきます。