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手話とは

手話とは耳が聞こえない・聞こえづらい人が自分の意思を他人に伝えるために、手の動きや顔の表情によって表現する言語を「手話」と呼びます。
手話は「手や指」だけでなく顔の部位を使って表現することによって、命令文や疑問文などが表せるようになります。

1760年にフランスのパリ聾唖学校が世界で初めて手話教育を開始し、日本でも1878年に設立した京都盲唖院で手話教育が開始されました。
近年では、2006年に国連障害者権利条約に「手話が言語である」旨が明記され、日本でも2011年に改正された障害者基本法に「言語(手話を含む)」と記すことで初めて法的に確立されました。
また、全国の自治体でも手話を言語として明記する「手話言語法」が続々と制定されています。

日本で使用する手話

手話は日本語とは異なる文法の「目で見る言語」で、日本で使用されている手話は大きく2種類あります。

①日本手話
日本語とは異なる独自の言語体系をもっている手話です
表現方法:顔の表情・手や指の動作・体の周りの空間
語順:日本語と違う部分がある

②日本語対応手話
日本語の一言一句をそのまま手の動きで表現する手話です。
表現方法:主に手や指の動作と同じ
語順:日本語とほぼ同じ

耳が聞こえない・聞こえづらい方のほとんどが「日本手話」を使用していますが、話し言葉をそのまま手話に変えて表現できるため、日本語を母国語として扱う中途失聴者や健常者にとっては「日本語対応手話」の方が理解しやすいようです。

手話にも方言や年齢の違いが

手話はもともと身近な方とのホームサインを起源としています。
したがって、その地域の方だけに通じる手話や同じ年代の方だけが表現する手話も存在します。

・方言
日本語では地域によって方言がありますが、実は手話にも同じように地域によって異なるものの言い方があります。
例えば、「日曜日」。
関東では「赤+休み」と表現しますが、関西では「赤」の表現をしたあと、左の手のひらに親指を立てた右手のこぶしを横にしてのせて表現します。

・男女による表現の違い
日本語に「男言葉」「女言葉」と言われるものがあるように、手話にも男性的な表現と女性的な表現があります。
例えば、「お風呂」を表現するとき、男性はタオルで背中を洗う仕草をしますが、女性は頬や胸のあたりを洗う仕草をすることが多いようです。
異性の表現を使っていけないということではありませんが、使うと相手に違和感を与えてしまうこともあるようです。

・世代による表現の違い
世代による表現の違いもあります。
例えば「トイレ」を表現するとき、若い人は「WC」で表しますが、年配の人は手を洗う仕草で表すことが多いようです。

 

手話を習う上で大切なことは、手話は言葉ということです。
何のために習いたいのか、誰と会話をしたいのか」を考えるとおのずと習うべき手話がわかると思います。

とはいえ、両方の手話表現を習って誰とでもコミュニケーションをとれたら望ましいですね。

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