障害者とeスポーツ
皆さんはeスポーツという言葉を聞いたことがありますか?
今年の夏に開催される東京オリンピックの競技の一つに数えられています。
今回はeスポーツについてお話したいと思います。
eスポーツとは、「エレクトロニック・スポーツ」の略で、ビデオゲームなどを使って対戦するプレイヤー同士だけではなく、もちろん観戦者も楽しむことができます。
最近eスポーツの可能性が注目されています。障害を持つ方や「生きづらさ」を感じている方が、eスポーツを通じて将来に対する考え方やゲーム内でコミュニケーションをとり、人間関係も自然と身に着けることができます。
オンラインを通じて世の中に発信をすることで社会との繋がりを実感することもできます。
しかし「ゲームをしているだけだろう!」という意見もあります。
健常者と障害者分け隔てなく誰もが当たり前に楽しむことができるという事実が、共生社会に繋がっていきます。
ジャンルがたくさんあり自分の得意不得意や好き嫌いだけではなく、できることできないことに合わせて選択することもできます。
つまり、自分の持てる能力を思う存分発揮できるジャンルが見つかります。見つけるだけではなく、さらにそれを伸ばすこともできる点がeスポーツの大きな可能性であり特徴と言えます。
実際国立病院機構の北海道医療センターでは、eスポーツがリハビリテーションとして取り入れられています。
神経筋疾患系の病気は筋力が徐々に時の経過とともに落ちていきます。一人ひとりの状況に合わせてゲームコントローラを改造し、ゲームを楽しみます。
他にも塩野義製薬ではADHDの治療用ゲーム型アプリを、日本と台湾での開発販売契約を結びました。治療法の一環としてゲームが利用されつつあります。
一昔前ではゲームは目が悪くなるなどデメリットばかり注目されていましたが、他者への配慮、主体性、ルールを守る態度など、多くの学びを得ることができるものと考えられます。
eスポーツを通して障害者と健常者が本当の意味で、共生できる社会が実現できるのももうすぐかもしれません。