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放ナビコラム

発達障害の子どもの偏食

偏食の原因は個人で様々ですが、主に3つに分かれています。

①口腔機能的な問題
成長や運動の発達が緩やかなことから口腔の機能の発達が遅れたり、自然に獲得していくはずの口の動きができないなど、うまく食べられないために食べることへの印象が悪くなり、安心できる同じ食材を食べていることが多い。

②感覚的な問題
・過敏があることで、食感、匂い、味など嫌な印象を持ち食べられないことがある。
・逆に感覚が鈍く、軟らかい食感、低温、味の薄さなど刺激の少ない食材に反応できない、美味しく感じないなど、食べられない場合もある。
・視覚的に色や形が変わる、食材が混じることで食材がどれかわかりにくい、または記憶しにくいことがある。

③栄養的な問題
・活動、筋肉量、筋緊張の状態により一般的な年齢の必要エネルギー量よりも少ないため、すぐにお腹いっぱいになり種類が広がりにくい。
・小食を心配し、食べやすいものを多くあげてしまい食べられる種類を減らしている。
・噛みやすい炭水化物やお菓子等は、少量でエネルギー量が高いため、エネルギーが充足してしまい、食が広がらず他の栄養が不足している状態である。

発達障害がある子ども達は、うまく食べられなかったものを避け、うまく食べられた印象のいい食材を食べています。
加えて、炭水化物、お菓子、ジュースなど糖質の高いものしか食べられないために肥満や生活習慣病になってしまうケースや、ひどい場合はビタミン欠乏症などで入院することもあります。
食べたくないのではなく、食べられないので、その原因を解決しない限り安心して食べることは難しいです。

発達年齢によっては、頑張るように促して葛藤して少量口にすることは大切ですが、一口が大きかったり、多くの量を頑張らせるのは、子どもにとっても、食べさせる側にとっても苦痛な時間になってしまいます。
原因と思われる一部分を治そうとしても、それぞれが別の問題ではなく相互に関わっているので、どれも解決していく必要があります。

栄養の問題が解決していないとお腹がすかないので噛む練習もできず、口腔機能をアップもできないですし、感覚的に受け入れが悪いと咀嚼訓練もできないので食材も広がりません。
また口腔機能が解決しないと噛めないので不安で食材の種類が広がらず、栄養面も感覚も変わらないままです。
感覚的問題と思っていたことが、いろいろ口にできるようになり、実は、軟らかいものや小さい物が噛めなくて、おえっとなっていた、口腔機能問題だったということもあり、実際アプロ―チをしないとわからないこともあります。

「偏食をなくすこと」ではなくて、「家族と一緒に、おいしく、楽しく食べること」を目標にできるよう環境作りも工夫をしましょう。

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